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剣道の修錬について

 試合は、各々が平素の稽古の積み重ねを踏まえ、自分がどこまで上達できたか、それを計ることのできる正に絶好の機会であるといえます。

 平素のお稽古で先生方から頂いた教えの要点をきちんと守り、それを実現できたならまずは合格。勝敗はあくまで結果。後からついてくるものです。いずれかが勝者になれば他方は敗者となるものです。
                                           
 それぞれが異なった環境で、異なった指導者から、それぞれの個性や体力などに応じて異なった指導を受けている。剣道の上達レベルや、試合での強さ弱さはそれぞれ異なっているのが当たり前ですね。では試合で常に上位に食い込む人はいったい何が違うのでしょうか? 
                                         
 ひとつめは、もっと上手になりたい。もっと強くなりたい。もっと良い剣道をできるようになりたい。常にこうした強い思いを人知れず胸に秘め、そのための工夫をしているということ。そしてふたつめとして、それを実現するための努力をたゆむことなく続けているということです。稽古の時はもちろん、普段の生活、学習態度や寝食に至るまで、様々な工夫と努力を常にコツコツと積み重ねているものです。

 そしてそれらはやがて剣道のみならず、その人自身の人格や所作、振る舞い、さらにはその生き様にさえもにじみ出てくるものです。私は剣道を修業することの本来の目的としては、むしろこちらの方がより重要であると考えています。このような観点に立って考えると試合での勝ち負けは相手に対する勝敗というよりも、むしろ剣道を修行する自分自身との勝負であると言えるのではないでしょうか。

 己の心身の鍛錬こそ武道の目指すところ。                                                     いずれ、より高い目標、より強い意欲をもって普段の稽古に臨みたいものです。                                                   
                  

                               (平成25年12月20日 養心会たより)

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