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板橋区剣道連盟、板橋区剣道開放団体連合会等における新年からの各種行事及び連絡事項等についてBulletin Boardに掲載いたしましたのでご確認ください。
(⇒☆Bulletin Board (会員限定)

〇早いもので、今年も残すところあと僅か。一年間大きな怪我や事故などもなく、まずは無事に終了。心新たに良き新年を迎えさせていただくことができそうです。これもひとえに会員の皆様おひとりおひとりのご努力はもとより、陰に陽に会の運営を支えてくださった御父母の皆様方のご理解・ご支援の賜物であり、「養心会たより」本年最終号発行に際し改めて心より厚くお礼を申し上げます。まことに有難うございました。  

〇今年一年間を振り返り、とりわけ喜ばしく、心に残ったのは、小学生の頃より当会に入会し、高校に進学したのちも剣道に励んでおられる皆さんのご活躍。幼い頃の懸命な姿、イメージとも重なり歓びもまたひとしおです。 

〇皆さんは、剣道が本来持つ面白さやその魅力について少しづつ理解し始めた頃ではないかと思います。よって、ここであえて苦言?をひと言。    

〇当たり前のことではあるけれど、剣道を続ける以上、試合の勝ち負けには徹底してこだわっていただきたい。そして、そのためのあらゆる工夫、あらゆる努力を重ねること(これがなければ剣道をやる意味がない)。ただ念のため、これは最終目標ではありません(むしろ前提)。そこまでに至る心の葛藤、そしてその後、勝敗の結果を自身がどう受け止め、それを今後のお稽古に、自分の生き方にどう活かして行けるかということこそが剣道修業の本質であることをご理解いただきたいと思います。よって、試合の勝ち負けにいつまでも一喜一憂する必要はありません。                            

〇これからは、それぞれの個性、持ち味を存分に活かしつつさらなる活躍をされ、人としてもまた一段と大きく成長されることを期待しています。  

〇そして最後に、もうひとつ大切なこと。お父様、お母様に対しては勿論のこと、今日まで、自分を育ててくれた、支えてくれた多くの方々に対する“感謝”の心を常に忘れることのないよう心に銘記していただきたいと思います。そして、どうか今後とも末永く剣道を続けていただきたい。“感謝”の心こそが君たちの剣道をより光り輝くものへと導くとても大切な道であることをお忘れなく。

<行事>
1月1日(木)
〇元旦稽古
通常どおり9時からのお稽古となります。着替えてからお稽古の前に氷川神社に初詣をします。お賽銭を忘れずに持ってきてください。

1月3日(土) 
〇板橋区剣道連盟 新年初稽古会   
於、区立金沢小学校体育館 10:00~12:00

1月11日(日)
〇稽古始め
通常どおり9時からのお稽古となります。
お稽古の後、午後から恒例の鏡開きの会を社会教育会館3階の調理室で行います。   
〇板橋区剣道開放団体連合会 新年初会合(総会)14:00~  
於、志村坂上地域センター会議室

1月18日(日)
〇中堅指導者講習会
於、区立上板橋体育館(時間等は別途連絡します。)

2月1日(日) 
〇節分行事
通常どおり9時からのお稽古終了後、豆まきを行います。

<ご協力のお願い>
☆1月11日(日):鏡開きの会の準備をしますので、お手伝いいただけるお母様方は10時30分に社会教育会館調理室に集合お願いいたします。
☆2月1日(日):豆まきの準備をしますので、お手伝いいただけるお母様方は9時30分に社会教育会館2階に集合お願いいたします。

標記、公開中です。(とある日の稽古風景

養心会の面下には、元館長田中弥吉先生が揮毫された「洗心」の二文字が端正な筆致で記されています(トップページご参照)。

そもそも「洗心」とは???
文字どおり心を洗うことなのだろう、などと思いつつ新村出編「広辞苑」を引いてみました。ところが、なんと厚さ15センチにもなろうかというあの大辞典のなかにこの「洗心」の二文字を見つけることが出来ません。ただ、いろいろと調べてゆくうちに「洗心」は茶道、即ち茶の湯の世界から出たものらしいということだけは解りました。

抹茶は、もともと道元や栄西など、わが国禅宗の開祖となったお坊さんたちがはるばる中国から持ち帰ったもの。よって茶道の源流は、そもそも禅寺における儀式にその端を発しており、静謐な空間のうちに主人が心静かに茶を点て客人がこれを喫するという一連の様式行為によって構成されています。

茶を点てる際、茶筅を洗いますが、主人は茶筅を洗いつつ己の心をもまた静かに洗うといいます。そして厳かに、かつ清澄な雰囲気のうちに客人をもてなし、「和敬清寂」、客人もまた礼をもってこれに応えます。

この間、無駄な動きは一切なく、しかし流れるように決まるひとつひとつの所作ごとのなかに一面の様式美とともに極めて高い精神性の凝縮を垣間見ることができます。茶道における"一期一会"の言葉が意味するとおり、二度と巡り来ることのないただ一度のこの時、この刹那を大切にし、客人に対し最高のおもてなしを体現することで禅の境地に至るのが茶道の真髄であるといわれ、即ち「洗心」の由来でもあります。

一方、剣道は、わが国においては古来より命のやりとりを伴う剣技、剣術として発達してきたもの。中世以降、戦乱数多な時代、幾多の戦場を駆け巡りながらも奇跡的に生き長らえることの叶った先人たちの、正に血の滲むような研鑽と英知の結集により、相構え、相交える太刀のその剣尖の先に、命のやりとりをも超越し只一筋に精神の高みへといざなう一条の光り輝く道が見出されたのです。そしてこれを禅の境地へと融合させ、さらに長い時間をかけて醸し醸され今日に至ったのがわが国伝統の武道「剣道」であるといえます。

初代館長であった田中弥吉先生からこの「洗心」の二文字を頂戴した私たちは、剣道が竹刀を持った単なる武闘(叩き合い)に終始することのないよう心を洗い、自ら戒め、立ち合いにおいては迷うことなく"一期一会"の精神が体現できるよう、平素より心して修錬、努力してまいりたいと考えております。

なお、ご参考に、「洗心」について、インターネット上で国立国会図書館が公開している「レファレンス協同データベース」に以下のような記載がありました。
「『茶席の禅語大辞典』に、「心の塵を洗いおとすこと。心の煩累を洗い去り浄めること。また、改心すること。『易教』に「聖人は此を以って心を洗う』といい、『後漢書』順帝記には「心を洗う自ず新たなり」とあります。手や顔などを洗うとき、心のけがれを洗い浄めるように観想する(以下略)」とあります。また、『大漢和辞典 巻6』に、「心の煩累を洗い去る。心のけがえれをあらひ清める。又、洗心革面を見よ(以下略)」とあり、出典・用例として「後漢書・順帝記」「後漢書・隗囂傳」「孟浩然の詩」が挙げられています。」

アルバムに「とある日の稽古風景」をアップしています。
公開に当たり10日間ほど会員限定で事前閲覧をいただいております。
あしからずご了承願います。